外構状況のチェック

 外構で最も大切はことは、地盤の状況を見ることです。外構の要素として、建物の外周や車庫に打設してある”土間コンクリート”、敷地境界にある”ブロック塀”、高低差がある敷地でしたら”擁壁”があります。

 重要な要素は、この3つです。これらをチェックすることにより、その敷地の地盤の状況を知ることができます。

 また、ブロック塀やその他の塀などに関して、劣化状況を見ることにより、倒壊の危険性がないかどうかもチェックします。 門塀やアプローチ廻りをチェックすることも大切です。

チェック方法

 チェック方法としては、土間コンクリート、ブロック塀、擁壁の状況を目視にて確認します。ひび割れや目違いがある場合は、クラックスケール、差し金などを使って、その幅や段差を測定します。

 塀の高低差を知るためには、塀の天端にスタッフ(スケール)を立ててレベル測量器で高低差がどの程度あるかを測定します。

 また、フェンスなど塀などに関して、実際に横から力を加えてみて、ガタツキがないか、腐食していないか、ブロック塀では、目違いから水が浸入し、鉄筋が腐食していないか目視にてチェックします。

 門、アプローチ廻りにタイル貼があれば、打診棒で叩いて、タイルに浮きがないかを確認します。また、目視にて、ひび割れや、目地に欠けがないか、白華現象(※1)がないかを確認します。そして、門扉の劣化状況や、インターホンの動作状況も確認します。

高低差のある敷地に建つ家には擁壁がある。擁壁がどのような状況かをチェックすることは、その家の価値を決めるのに重要な要素となる。

高低差のある敷地に建つ家には擁壁がある。擁壁がどのような状況かをチェックすることは、その家の価値を決めるのに重要な要素となる。

ブロック塀、フェンスなども劣化状況、取り付け状況

ブロック塀、フェンスなども劣化状況、取り付け状況をしっかりとチェックする。

打診棒にて、タイルを叩き、浮きがないか、接着状況をチェック

タイルが貼られている部分は、打診棒にて、タイルを叩き、浮きがないか、接着状況をチェックする。

インターホンなどの生活するのに必要な設備機器をチェック

インターホンなどの生活するのに必要な設備機器をチェックすることも大切である。

調査の結果とその判断基準

 調査を行い、その結果によりどのよう判断するのか説明します。

土間コンクリート

 「地盤・建物の傾き状況」で説明しましたように、地盤に傾きがある場合には、土間コンクリートやタイルにひび割れや段違いが発生します。

 土間コンクリートで1mm以下の小さいひび割れであると、コンクリートの乾燥収縮による場合が多いので、さほど、心配する必要はありません。しかしながら、ひび割れが大きい場合、コンクリートに段差がある場合は、地盤が不同沈下している可能性があります。

土間コンクリートに2mmのひび割れが入っている。

ひび割れをスケールを当てて幅を計る。土間コンクリートに2mmのひび割れが入っている。

不同沈下して、タイルの目地が完全に切れいている。

不同沈下して、タイルの目地が完全に切れいている。

ブロック塀

 ブロック塀の目地は、通常、水平にできていますので、地盤が傾くと塀も同じように傾くため、ブロック目地が割れてきたり、目違いができたりします。また、その目違いの隙間から水が浸入して、鉄筋が錆びていると茶色の錆び汁が垂れてきます。

 そうなってくると、そのブロック塀は地震などで倒壊する危険性がでてきます。これを使用するとなると、危険ですので、根本的に積み替えるか、補強しなければなりません。いずれにしても、かなりの費用がかかってきます。

ブロック塀の傾き

ブロック塀の傾きを下げ振りを降ろしてチェックする。下部で10mmの傾きがある。

ブロック塀の傾き目違い

ブロック塀が傾き目違いができている。倒壊の危険性がある。

擁壁

 擁壁のコンクリートにひび割れがある場合は、0.3mm以下くらいですと、鉄筋までひびがいっている可能性は低く、そんなに心配することはありません。

 しかしながら、それ以上の大きいものや目違いがあるものは要注意です。中には、コンクリートと鉄筋との被りが少なく、完全に鉄筋が露出、腐食して、コンクリートがめくれているものもあります。 このような擁壁の場合は、かなり、耐久性が劣る可能性がりますので、注意が必要です。

擁壁のひび割れ

かなり大きなひび割れが入っている。このひび割れは、鉄筋まで達している可能性が高い。

擁壁:鉄筋が露出、錆びている。

コンクリートと鉄筋との被りが少なく、コンクリートが剥がれ、鉄筋が露出、錆びている。

 擁壁の場合でしたら、お隣の敷地内に築造している場合も多々ありますので、その際は、補修も困難となります。それでも、その家を購入して使用するとなると、地震などで倒壊する事を想定して、自己防衛も必要となるのかもしれません。いずれにしても、さらに専門家の詳細調査が必要となります。

 また、擁壁は、適切な位置に適切な水抜きが設けてある必要があります。基本的に擁壁には、壁面の面積3平方メートル以内ごとに少なくとも1個の、内径が7.5センチメートル以上の水抜き穴の設置が義務付けられています。 これが埋もれいているとか、無いとなると擁壁の裏には、大きな水圧がかかり、地震などでは、倒壊の危険性が高くなります。水抜き穴がきちんと設置してあり、そこから、水がきちんと抜けている事が大切です。

擁壁には、壁面の面積3平方メートル以内ごとに少なくとも1個の、内径が7.5センチメートル以上の水抜き穴が必要

擁壁には、壁面の面積3平方メートル以内ごとに少なくとも1個の、内径が7.5センチメートル以上の水抜き穴が必要

水抜き穴からは水が抜けている事が大切

水抜き穴からは水が抜けている事が大切

 擁壁を修繕するとなると、お隣の敷地内に築造しているケースも多々ありますので、その際は、補修も困難となってしまいます。 それでも、その家を購入して使用するとなると、地震などで倒壊する可能性を想定して、自己防衛も必要となるのかもしれません。いずれにしても、さらに専門家の詳細調査が必要となります。

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